私たちの知らなかった世界 聴覚障がい 小金井自前講座の報告
災害時、困難に直面する方々の孤立防止に関心をお持ちの方々のための情報!
日時:平成29年10月28日(土) 午後2時から午後4時30分
会場:小金井市前原暫定集会施設 1階会議室A
開会挨拶 (別紙)
参加者:43名(定員30名)
講演:荒井康善氏(一般財団法人全日本ろうあ連盟理事、小金井市聴覚障害者協会会長)
https://www.jfd.or.jp/about/gensei
災害時!情報保障は命を救う
〜東日本大震災と熊本地震からみる聴覚障害者への支援・配慮とは〜
20ページにわたる資料を用意していただき、パワーポイントで具体的に丁寧な発表がなされた。荒井さん自身が災害地に行き、自分でつかんだ言葉も文字に偽りがない。
聴覚障害者が地震等の災害にあった時一番苦労するのは「情報が聴覚障害者にまったく伝わらない」ということである。どうして伝わらないのか。私たちは聴覚障害者のことを知らないからである。手話ができないからと頭から決め込んではいないか。笑顔で身振り手振りで気持ちで飛び込んでいけばいいのでは。「困っていることはなんですか?」
聴覚障害には「情報障害」と「コミュニケーション障害」がある。
最後のまとめとして、「防災対策」の難しさは、災害が「非日常」であるから、いかに「日常に」防災を取り組んでいくかで結んだ。
(参考)講演内容はPDFで資料として掲載した。ぜひみなさんに読んでいただきたい。
グループワークショップ
6班に分かれて行った。次の二点を討議してもらった。
(1)避難所で聴覚障害者を見かけた時、体面した時どうするか?
(2)避難所での聴覚障害者とのコミュニケーション手段は?
自己紹介、リーダー選出が意外にのび、時間を心配したが、参加者の方々の熱意で模造紙に発表内容を要約し、リーダーから発表してもらった。
(1)では、困っていることはなんですか、困っている人はいませんか、笑顔で、気持ちで接していこうという声が多かった。
(2)では、筆談、手話、身振り手振り、スマホの活用、イエス・ノーと答えられる質問を用意するなどの声があった。
グループワーク全体の講評を荒井講師にお願いした。
一番は、気持ち、笑顔、アイコンタクトから。そして何か手伝うことありますか。障害者の方はピンクのビブス、ヘルプカード、バンダナを持っている。知られたくない人、非会員の方は行政にお願いするしかない。
以外と避難所にはFAXがない。電気が止まった時はアナログに頼るしかない。手書き、イラスト等。身振り手振りは「あなた」「からだ」「だいじょうぶですか」とゆっくりわかりやすくジェスチャーを交えて。
まとめとして、一つは手話が下手でも気持ちがあれば聴覚障害者に伝わる。二つ目は、障害者も役割を担ってほしい。
武蔵野市防災支援センター、小金井市防災センターから水や缶詰などを提供していただきました。今講座を開催するにあたり、小金井市社会福祉協議会、職員の方々にお力沿いをいただきました。心より御礼申し上げます。
また、5名の小金井市議会議員さん、武蔵野・三鷹・国分寺・小平の聴覚障害者協会の会長さんも参加していただけました。参加者一覧を見ると、個人で関心があり研修してみたいという人、職務上ぜひ研修してみたいという人、職場・協会等で関係あり研修したいという人、様々ですがみなさん熱心でした。
台風22号の影響で雨が降り足元が悪いにもかかわらず多数の方々に参加していただきました。あらためて御礼申し上げます。